2025年4月下旬に、当社が支援している神戸大学の学生フォーミュラチーム「FORTEK」を訪問してきました。
同チームは2019年には総合優勝の実績もある強豪校であり、昨年度も総合3位という好成績をおさめています。しかしながら、強豪校にトラブルがあったため純粋な実力での順位ではない、とその成績に胡坐をかくことなく、今年度は実力での3位入賞を目標に活動しています。
チーム活動の様子
SimulationXのメインユーザである現4年生の室谷さんが中心となり、車両の製作をしている倉庫、設計や事務的な活動を行っているチームルームの案内とその活動内容について説明してくれました。
車両制作を行う倉庫の中心には、製作中の今年度の車両が置かれ、フレームにはすでに多くのパーツが取り付けられていました。4月末には学内走行を控えているとのことで、昼休みや授業の合間に各メンバーが活動に来ていました。
車両のこだわりの一つには、サスペンションがフロントとリアで、ロッドの役割がプッシュかプルかで違うという点があります。この方式は他のチームでは採用が少ないとのことで、先人たちが試行錯誤の上、決定した仕様を引き継いでいるそうです。
なお、今年度は大会主要メンバーとなる3年生が3名のみという厳しい状況で、チーム運営に苦労されているとのことでした。しかしながら室谷さんをはじめとした先輩メンバーのフォローがあるほか、来年度主要メンバーとなる2年生は現在21名所属しているとのことで、組織力の強さが伺えました。
SimulationXでの取り組み
当社が提供したSimulationXのサンプルモデルを活用し、スキッドパッドのタイム短縮のために定常円旋回の解析のモデルを作成して、最適なマシン構成を検討しています。
また、ドライバーの負担軽減やハンドル操作性を改善するため、マニュアルステアリングの検討にSimulationX解析を利用しています。具体的にはステアリングギア比、ラックアンドピニオンのモジュールと歯数、前輪に対してのラックの取付け点を見て、最適な構成を模索しています。
これは当社でもお客様から問い合わせいただくことの多い解析の一つであり、当社HPにて解析事例の1つとしてご紹介しています。
SimulationX解析事例:1Dステアリングシステムモデル
ゆくゆくは来年度に向けフレーム剛性の検討に活用していきたい、とのことで、これまでの「あたりを付けて製造してみる」という開発手法から、当社の推奨する1DCAEでの開発の考え方で、チャレンジしてくれています。
最後に
これまで数々の好成績をおさめてきたことも納得の、組織力の強さを感じさせるチームでした。
訪問時には、新入生たちが今年度の車両を目を輝かせながらのぞき込んで説明を聞いており、彼らが組織を受け継いでいく日も近そうです。彼らのチャレンジを引き続き支援し、応援してまいります。