...
【学生フォーミュラ日本大会2025】熱気あふれる会場を現地レポート!
9月8日(月)~13日(土)にかけてAichi Sky Expo(愛知県国際展示場)にて開催された「学生フォーミュラ日本大会」へ行きました。この大会は、車両の速さだけでなく、設計から製作、コスト管理、プレゼンテーションまで、ものづくりの総合力が試される大会です。そして当社が支援する5チーム(神戸大学、崇城大学、千葉大学、帝京大学、山口東京理科大学)も参戦し、その熱い戦いを現地で応援してきました。今回は会場の熱気と、未来のエンジニアたちの情熱をお届けしたいと思います。
提供:公益社団法人 自動車技術会
学生フォーミュラ大会ガイドツアー体験記 ~車検からエンデュランスまで~
会場へ足を踏み入れると、そこはすでにレースの緊張感に包まれていました。
今回初めて大会に参加した当社メンバーは、会場のボランティアスタッフが案内するガイドツアーへ参加しました。
各チームの拠点であるピットでは、学生たちがそれぞれのマシンを囲み、最後の調整に余念がありません。それぞれのチームが試行錯誤を重ねて作り上げた車両が並び、学生たちの真剣な眼差しから、この大会にかける情熱がひしひしと伝わってきました。
車検エリアへ到着すると、騒音チェックや車体を45度傾けて行う燃料や冷却水の漏れの確認(チルト試験)、雨を想定して絶縁性を確認する(レインテスト)など、走行前の安全性が徹底的に確認されることを説明してもらいました。

.jpg?width=400&height=300&name=%E8%BB%8A%E6%A4%9C%20(2).jpg)
神戸大学 FORTEK 車検の様子
訪問した9月12日はエンデュランス(走行テスト)が行われていました。このテストは、屋外で1週2分弱の指定コースを、2人のドライバーで計20週走るといったテストです。炎天下、厚手のドライバースーツを着用し、さらに車両から発せられる熱に晒されるドライバーにとって、まさに暑さとの闘いであり、非常に過酷なレースです。
走行中に車両が動かなくなってしまい、悔し涙を流すチームがいる一方で、初めての完走に歓喜するチームもありました。一台の車両を完成させ、車検に合格し、さらにコースを走り切るという目標を達成することの難しさ、そしてそれを成し遂げたときの達成感を間近で見ることができました。

千葉大学フォーミュラプロジェクト(CUFP) 帝京大学 Teikyo University Formula Project(TFP)
ピットエリアで見た 学生たちの熱意と技術交流
ピットエリアでの取材を通じて、学生たちのものづくりへの純粋な情熱と、大会の盛り上がりを感じることができました。
各チームは競技上のライバルでありながら、互いの健闘をたたえ合い、空き時間には他チームのピットを訪問して、技術的な情報共有を行っていました。マシントラブルの際にパーツの貸し借りをしたというエピソードなど、手を取り合って技術力を高め合う仲間という関係性が非常に印象的でした。コロナ禍で活動が縮小していたチームもありましたが、間違いなく復活を見せています。
私たちはこの熱気の中で、各チームの車体の作り込みと特性の違いに興味を惹かれるとともに、当社の解析ツールSimulationX活用の可能性に満ちていることを肌で感じました。
学生たちからは、「上流の車両コンセプト設計からシェイクダウンまでの過程で、フレーム剛性とサス剛性が合わさった剛性検証など、アセンブリの解析を通じて設計・検証サイクルを適切に回したい。SimulationXは魅力的に感じる」といった具体的な声も聴くことができました。
こうした声を受けて、当社は学生たちのチャレンジを支援するため、早速来年度大会に向けたSimulationXの更なる活用の道を提案していきたいと考えています。
関連記事・動画のご紹介(SimulationXを活用した車両設計や振動解析)
📌SimulationXによる車両設計プロセスのご提案(YouTube動画)
📌自動車のパワートレインの振動解析
📌1D車両モデルによる振動評価モデル
崇城大学 Sojo Project F
最後に
今回の現地取材を通じて、学生フォーミュラ大会は単なる技術競争の場ではないことを改めて実感しました。
ある学生が語った「他のチームはライバルでありながらも、協力し合う関係です」という言葉に象徴されるように、チームの垣根を越えて解決策を探る姿は、ものづくりの技術だけでなく、困難を乗り越える力、そしてチームワークを育む貴重な経験になっていると強く感じました。このような大会は学生たちにとっての成長の場でもあり、日本の技術力を継承し磨いていく大事な機会でもあります。
そして、大会運営には、我々が参加したツアーガイドをはじめ、車検などの試験官には自動車業界関係者の方がボランティアや派遣されて担当するなど、実に多く方の協力で成り立っていました。こうした協力体制から、業界全体が未来のエンジニア育成に熱意を持って取り組んでいることがうかがえます。
当社は、今後も引き続き、未来のエンジニアである学生たちのチャレンジを応援し、「ものづくり」「ひとづくり」を支援してまいります。

山口東京理科大学 SOCU Formula